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VDI Expert Forum(ドイツ自動車技術会 会議)に出席してまいりました
ドイツISO TC22/SC33/WG11のシミュレーションの標準化会議に合わせて、2024年9月 26日Dresdenにて開催のドイツ国内会議VDI Expert Forumに出席してきました。今回は、「自動運転の安全(Safety in highly automated driving)」をテーマに、開発~検証~認可におけるシナリオベースのテスト方法やドレスデン工科大学が中心になって開発した、新タイプのドライビングシミュレータの技術発表とデモンストレーションが実施されました。
About
詳細なトピック
- Trends in technology, function, simulation and test methods
- Interaction between people and driver assistance systems
- Driving simulation and cyber-physical testing
- Criteria for the design of driver assistance systems
- Approval legislation and standardization
DIVPからの参加者
- 神奈川工科大学 特任教授 井上 秀雄
- BIPLOGY株式会社 木村 聡輔
Thoughts
今回のForumで印象に強く残った2点をご紹介いたします。1つ目は、Virtualized and digitalized homologation of highly automated and data-driven vehicle functions, TUV SUD, CTO, Alex. Kraus氏の俺全です。Reguration~Standards~Best practice and Guidelines evolved from ’Use Cases’ を繋ぐための課題と方策についてテスト方法も含め、分かり易く説明してくれていたのが印象的でした。今後、彼らのiamts活動との国際連携も期待されるところです。
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(図1)3 Layers concept, Reguration~Standards~Best practice and Guidelines evolved from ’Use Cases’ (Alex. Kraus氏の発表資料より引用)
2つ目は、Cyber-physical safety testing of automated driving – advances in methodology and standardsです。図2がドレスデン工科大学が中心で開発した新タイプのドライビングシミュレータです。操舵、駆動機能を持つ4つのタイヤにより、ヨー運動、縦横ベクトル方向の慣性力(加速度/減速度)が自在に生成できます。更に、キャビンの中はリアルな動的映像で市街地から高速道路までのシナリオの映像表現ができます。コンピュータは120Hzでかなり高速で映像が表現され、実車さながらの運転感覚が得られます。特に、環境~人間~自動車のクローズ試験のリアル感は高いレベルが期待できます。
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(図2)Drezden Driving Simulator (DDS) (Prof. Prokop発表資料からの引用)
実際のデモで動いている姿は、広場でまるでタコが踊っているような動きでとても興味深いものでした。構想から今回の開発結果を得るまで20年かかった(造り始めてからは10年)と、責任者のプロコップ教授が言われていました。今後の研究成果に注目したいところです。まだまだ、ドイツ人のもつ粘り強さは健在と驚くばかりでした。「あっぱれ!」
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1978年早稲田大学理工学部卒業。トヨタ自動車(株)入社。車両制御開発室長、統合システム開発部 部長、先端・先行企画室長(部長級)等を歴任。先進安全/車両統合制御システムの開発に従事。2009年米国NHTSAより「The US Government Award」を受賞。 2016年日本機械学会 業績賞。2013年~東京農工大学 機械システム工学専攻 客員教授。2016年トヨタ自動車退社。神奈川工科大学 機械システム工学専攻、創造工学部、教授に就任。同大学 研究推進機構 先進自動車研究所 所長/特任教授として、現在に至る。
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